松たか子はみ出し女優が連発する「底知れない顔」

松たか子という俳優は、全く油断がならない。

彼女が映画に登場すると、ちょっと異質な空気が漂う。

木村拓哉と一緒に登場しているのだが、電気自動車に乗ったとたんに、右手を前に振りかざし、キムタクに「行け」と言っているかのようなしぐさを見せる。

沢田研二が孤高の作家を演じて素晴らしかった「土を喰らう十二ヵ月」を見た時にも、驚くシーンがいくつもあった。

松たか子は、彼を担当する編集者・真知子の役を演じている。

松たか子の「ニヤッと」は、傍からは想像もつかない。

おそらく役柄的、物語的には、表面どおりに受け取ればいいのだろう。

ところが松たか子が演じると、普通の物語展開が極めて不確実、曖昧なものに見えてくる。

ツトムの手の込んだ料理を何の躊躇もなく、先にパクっと口に入れる真知子を演じる松たか子が、電気自動車のCMと重なって仕方なかった。

内面の底知れなさとともに、一見、傍若無人なふるまいもまた、松たか子の底知れない魅力なのである、とアサ芸プラスが報じた。

松たか子 はみ出し女優が連発する「底知れない顔」