8月10日に最終回を迎えたテレビ大阪開局40周年ドラマ「ちょこっと京都に住んでみた。」は、おだやかで趣のあるドラマとして、上々の人気を誇った。
内容は木村文乃演じる主人公・佳奈が、京都の大叔父・茂の家に滞在することになり、その暮らしぶりを描いたものだ。
京都出身の近藤正臣のはんなりとした京都弁も心地いい。
ところで、近藤正臣といえば、昭和世代にとって忘れられないのが、スポ根ドラマ「柔道一直線」のワンシーンだろう。
近藤は桜木健一演じる主人公・一条直也のライバル・結城真吾役を演じていた。
近藤がアップライトピアノに跳び上がり、足で鍵盤を踏んで「ねこふんじゃった」を弾くシーンは、テレビドラマ史に残る珍場面として有名なシーンだ。
近藤にはかつて仕事仲間でもあった親友がいたが、ささいな誤解をきっかけに疎遠になってしまっていた。
「いつ以来やろか」「河原町で飲んで以来や」「随分むかしのことや」「元気そうで安心したわ」「あんたも」「会えてよかった。後悔が死を恐ろしくするんや」「」「またきますわ」「そうか」。
ほんの数分間のシーンだったが、実際の2人の50年間とも重なり、人生の機微を感じさせる味わい深い場面に仕上がっていた。
ちなみにこの共演が実現したのは、木村文乃と桜木健一が同じ事務所の所属だったからだという、とアサ芸プラスが報じた。