1989年2月23日、東京・赤坂の日本コロムビア本社で離婚会見に臨んだ石川さゆりは、そう語って目を伏せた。
石川が元マネージャーでフリーライターのA氏と結婚したのは、1982年。
当時、A氏は両親と3兄弟の家族13人が同じ敷地内で生活。
一方で「天城越え」以降の「夫婦善哉」「滝の白糸」などの楽曲が、石川に「新たな手ごたえ」を感じさせていたことも事実だった。
つまり、皮肉にも結婚生活が苦難の道を辿り、石川の歌心を変えたことが、聴く者を共感させる結果になったのである。
子持ちのバツイチとはいえ、周囲の男たちが放っておくはずもなかった。
離婚後には音楽プロデューサーや九州の実業家、テレビプロデューサーとの仲も取りざたされた。
だが度重なるスキャンダルの渦中にあっても、石川は歌い続けた。
醜聞さえも気迫あふれるパフォーマンスの肥やしにしているかのように。
その姿はまるで「天城越え」に歌われた女の情念が、乗り移ってしまったのではないかと思えるほどだった、とアサ芸プラスが報じた。
石川さゆり – Wikipedia
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